2018年06月22日更新

逆流性食道炎の歯に与える意外な影響

胃では体内に入った食物を溶かすために、強力な胃酸が分泌されます。
そして通常は胃に入った内容物や胃酸が逆流しないように、胃の入口部分には下部食道括約筋という弁のようなものがあります。
この筋肉が食べ物が入ってくるときだけ緩むことにより、胃酸の逆流を防ぐことができます。

しかし食べすぎや加齢などにより下部食道括約筋の働きが低下したり、ストレスにより胃酸の分泌量が増えると、次第に胃酸を抑えきれなくなってしまいます。
すると胃酸が逆流し、食道や他の部分に炎症が引き起こされます。
この状態が逆流性胃腸炎になります。
そしてこの状態は、歯にとっても良くない状態になります。

逆流性胃腸炎の症状の一つに、「呑酸」というものがあります。
これは胃酸が食道や喉まで上がっている状態で、酸っぱいような苦いような感じがします。
この状態が継続的に続くことで、吐き気も生じてきます。

さらに逆流性胃腸炎の場合、胃から悪臭のするガスが発生します。
このガスが血液にのって肺まで運ばれ、空気と一緒に排出されます。
すると悪臭がするため、口臭予防のために歯磨きを行います。
しかし歯磨きを行うと喉や口が刺激され、吐き気をもよおす恐れがあります。

そして、吐き気や呑酸が生じると、口まで酸がのぼってきます。
すると歯にも胃酸が付着することになります。
胃酸はとても強力な酸性であるため、歯の主原料であるカルシウムを溶かしてしまいます。
酸に触れた歯は次第に溶けるのですが、この時溶けた部分に虫歯菌が侵入してきます。
するとさらに歯は溶け、神経にもダメージが及ぶ恐れがあるのです。

このように、逆流性胃腸炎の場合、口に触れる酸の量も増えます。
すると歯が次第に溶け、虫歯が発生しやすくなるのです。

そこで虫歯を防ぐために大切なのが、歯に触れる酸を少なくすることです。
歯に触れる酸が少なければ、歯が溶ける心配も少なくなるからです。
具体的にはまずしっかりと歯磨きを行います。
この時喉を刺激してしまうと吐き気につながってしまうので、無理のない範囲で行います。

また、口に酸がのぼって来ないようにするために最も重要なのが、逆流性胃腸炎の治療を行うことです。
逆流性胃腸炎は、ストレスによる神経バランスの乱れ、食べすぎ、加齢などによって生じます。
日ごろの生活習慣を見直し、胃の状態を改善する必要があります。
また、薬を使って胃酸の強さを弱めることも重要です。

逆流性胃腸炎は、虫歯につながる原因にもなります。
そのため、もし疑いがある場合は早期に治療を行うことが大切です。

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